2020/02/29
キャッシュレス決済を導入しました!~ We've Introduced Cashless Payment System
私共もついにキャッシュレス決済「PayPay」を導入です!
時代なんですね。
お財布代わりのPayPay、20、30代では大半の皆さんがお使いとのこと。
福井市街でも、スーパーで買い物をすると、高齢の方々がPayPayで支払っているのを見かけます。
確かに、レジで小銭入れをまさぐるよりずっと手軽で簡単で楽ちんです。
こんな田舎の農家民宿にも、21世紀の波はひたひたと寄せてきていますよ~(笑)
2020/02/02
冬竹で竹垣を自作~ Made a Bamboo Fence by Myself
樹木はおしなべてそうなのですが、冬の間は樹木の活動がとても弱いのです。
竹もその例外ではありません。
竹の樹液は甘く、春から秋はその樹液が竹の木部の中を激しく動いていますので、虫がその樹液を吸いに寄ってきます。
だから、冬以外の季節に竹を切って何かをしようとすると、竹はすぐに虫に食われて朽ちてしまうのです。
我が家の竹垣作りは毎年今頃の時季です。
今年の作業は先週から2週間がかりで晴れ間を見ながらの作業なので、今日ようやく完成しました。
こういうスタイルの竹垣(写真)を「建仁寺垣」と言います。
京都祇園にある建仁寺にちなみます。
その昔、孟宗竹は中国から伝来しました。
唐竹とも呼ばれ、昔は高級木材だったのです。
京の都で、貴族の邸宅や寺社仏閣の庭園の造作に使われ、特に寺社はその竹垣の個性を競い合いました。
こんにち、竹垣の形の代名詞となっているのは、金閣寺垣、光悦寺垣、龍安寺垣など。 独特の個性的な美しい垣根です。
金閣寺垣は斜め格子に組んで庭を見せる竹垣。
建仁寺垣は、遮蔽して隠す竹垣。
まあ、京都の竹垣職人から見たら私の建仁寺垣は「そりゃ違うおます」と言われそうですが、良いのです。
何事も自分で作るのが田舎暮らしの楽しみ。
荒れ放題の村の竹林の間伐としても役立っているのですから、一石二鳥です。
2020/01/28
農家の歳時記~味噌の寒仕込み Literary Calendar on a Farm - Made Miso Paste
この冬は雪が全く降りません。
こんな年も珍しい。
味噌仕込みにはビシッと寒い方が良いのですが、近くの農家から良い大豆が手に入ったので、2年ぶりに寒仕込みをしました。
亡き父が裏山の雑木で焼いた炭で豆を煮ます。
待つこと3時間半。
柔らかく煮えた豆をミンサーで2度挽きした後、煮汁を加え混ぜます。
あらかじめ混ぜておいた塩と麹をそこに追加。
十分均等に混ざったところで、丸くこね味噌玉にして木樽に詰めていきます。
木樽は4年前に京都の樽屋から買い求めました。
味噌専用の樽だから、味噌の麹菌がしっかり住み着いているのです。
麹の発酵がとても安定しています。
最後に、焼酎に浸しておいた越前手漉き和紙で味噌の表面を覆って、作業終了。
7月の土用までじっくり熟成させます。
和紙はラップと違って味噌を呼吸させてくれるんですね。
梅雨明けの切り返しの頃には羊牧場、大分進んでいるかな⁉️
2020/01/08
新年の決意~やっぱり化学肥料は排除していかなきゃ!
先日、村人と話していた時のことです。
「なんで化学肥料が悪いんや?」
コンピュータエンジニアの彼は、自家菜園で野菜を育てるのに、収穫量も上がるし手間がかからない化学肥料を使っています。化学肥料を野菜にまいているのは彼だけではありません。現在、野菜を作っている村人は老人ばかりになってしまいましたが、ほぼ全員が化学肥料を使っています。
化学肥料は植物に速やかに吸収されます。その栄養バランスに無駄がないため、例えば単位面積当たりの収穫量は無化学肥料と比べて数倍の差が出ます。
1960年代、化学肥料が日本の農業シーンに登場したときは、革命だと驚嘆され大歓迎されました。それまで肥料といえば稲わらに牛糞鶏糞を混ぜ込んで発酵させたたい肥や、人糞だけだったからです。
逆に言えば、日本中、1960年代以前はすべて有機栽培農業だったんですね。
さて、話を元に戻しましょう。
有機肥料は効くのにとても時間がかかります。しかもおだやか。弱い。それはなぜか?実は有機肥料とは、植物の肥料というよりは、土中に生息している微生物の栄養なんですね。何万種類という土中の微生物は様々な排泄物を土中に出します。その多様性が植物を育てているのです。さらに、それらの微生物を餌とする昆虫やミミズなどの生物がいます。それらの生き物がこれまたおびただしい糞を排泄します。これを微生物が分解する、という自然のメカニズムが畑の土中で毎日営まれているんです。
野菜や果樹などの植物はこれらの微生物が有機物を分解した後に遺された酵素やミネラルを吸い上げることで成長します。
そこに、しかしながら、もし化学肥料がまかれたらどうなるか?
微生物の栄養をまったく含まない化学肥料は植物にダイレクトに届くばかりです。そのため微生物は餌が無いので死滅し、微生物のいなくなった土は固くやせていってしまうのです。
それだけではありません。野菜や果樹にまかれた化学肥料は植物によって100%分解されるわけではなく、主に窒素分が硝酸態窒素として残留する。これが有害なんですね。
硝酸態窒素残留の植物を肉と一緒に食べると体内でニトロソアミンという発がん物質を産生することが報告されています。
また、硝酸態窒素が残留している植物は、昆虫の大好物。無化学肥料の野菜より虫が付きやすいのです。そのため、防虫剤として農薬をまく、という悪循環になります。
自家菜園で自分が食べる野菜を育てるのに、農薬をまこうが、化学肥料を使おうがそれは自己責任です。化学肥料は楽ちんですからね。
でも、健康というのは、さりげない日常の積み重ねとか、ちょっとした勉強で得られる情報にずいぶん左右されるものです。情報弱者にならないよう、自分の健康は、自分が選ぶ食べ物によって作られる、という真実をよく理解して、日々のご飯に反映させたいものです。
2019/12/15
新蕎麦会@山あいの小さな村
うちの村の裏山のさらに裏山、鷹巣山。
今日、そのふもとにある小さな村で催された「新蕎麦を村人皆で楽しむ会」に招かれました。
中山間地の畑で採れた蕎麦を、村人総出で脱穀し、石臼で挽き、それを蕎麦打ち名人がこね、打ち、ゆでる。
なんともまあ贅沢な会なのです。
挽きたて、打ち立ての純福井産蕎麦なんて、しかも、気温差のある中山間地産の蕎麦なんて、そうそう食べられるものではありません。
ちなみに、福井蕎麦についてちょっとレクチャーしちゃっていいかな?
福井産蕎麦の特長は、在来種蕎麦なのです。
在来種蕎麦を栽培している県は、私の知る限り、全国で福井しかありません。
在来種は実が小さく、収量も新種に比べて少ないことから、北海道や長野など多くの蕎麦産地は新種蕎麦の栽培です。
在来種に福井がなぜこだわるかというと、何といっても味わいの良さ。風味が素晴らしいことに尽きるのですね。
1杯目は出汁つゆで、2杯目以降は、美味しい塩を少し振っていただきます。
蕎麦の際立つ香りが、かみしめるたびに口中、そして鼻腔にまで広がります。
蕎麦の濃厚な味わいに酔いしれるこのひととき。
これをアテに純米大吟醸があったらなあ、と!
これぞ、本物の蕎麦!
美味しさに我を忘れて、12時から3時まで蕎麦を食べ続けた私。
年越しそばはもう要らないかも。